「CMF Buds」6,600円のミニマルで高音質なワイヤレスイヤホン【レビュー】

ストラップホルダー付きのミニマルなイヤホン。しかもお手頃。
Review
ワタソン
2024-03-30

英ロンドン発「Nothing」のサブブランド、CMF by Nothingから発売された「CMF Buds」をレビューします。同ブランドはスマートウォッチのCMF Watch Proや充電器、ワイヤレスイヤホンのCMF Buds Proをリリースしています。

なぜBuds Proの後に無印のBudsが発売されたのかは、謎です。

目を惹くデザインと優れた質感

カラーはオレンジ、ダークグレー、ライトグレーの3色展開で、今回筆者が選んだのはライトグレーです。CMFのブランドカラーであるオレンジと迷いましたが、白好きの筆者は今回も白をチョイス。

CMFのロゴ部分以外は、さらさらとした質感です。

まず、最初に目を惹く"シルバーの何か"、これはアルミニウム製のストラップホールです。本体の白とシルバーのコントラストが美しい。また、中心にかけて窪んでいるので、光を当てるとグラデーションのようになります。

まず質感に関して言えば、6,600円のイヤホンケースとは思えない程のハイクオリティ。メインブランドのEarシリーズのケースと違って透明ではないものの、サイズ感はほとんど同じ。重量はCMF Budsの方が若干軽いです。

このサイズなら、もちろんポケットにも入りますし、ストラップとしてリュックに引っ掛けるのもいいですね。

正面から見た下部には、バッテリーやペアリング用のLED、右側面にはペアリングボタンとType-Cポートがあります。

なお、ワイヤレス充電は非対応Type-Cケーブルも同梱していないため、その点ご注意ください。

イヤホン本体はかわいい

さて、蓋を開けてみると斜めに収められたイヤホンと、CMF by NOTHINGの印字が目に入ります。

CMFロゴのおかげか、なんだかかわいく見えます。指で持つ部分はさらさらしていて、指紋が付きにくい質感。表には再生/停止などが行えるタッチセンサーが備えられています。小さな丸がその印ですが、左右で見た目が若干ちがいますね。

イヤーピースはS/M/Lが同梱されていて、装着感もよし

基本的な構造は、NothingのEar (1)、(2)に似ているため、パーツを流用してコストカットを図っているのかも。

ノイズキャンセリング、そこそこ効きます

公称値では、アクティブノイズキャンセリング(ANC)は最大42dBとのこと。人の声や金属音など、比較的高い音をカットするのは苦手なものの、飛行機や車のエンジン音などの低い音はそこそこカットしてくれます。

AirPods ProやEar (2)などを使ったことのある人には、少し物足りなく感じるかもしれません。

バッテリーも長持ち

ANCオンで連続再生する場合は、イヤホン単体で5.6時間、ケース込みで最大24時間と長持ち。ANCオフで使用した場合は、単体で8時間、ケース込みで35.5時間持続するのだとか。

ちなみに、10分の充電で6.5時間再生(ANCオフ)できるとのことで、フライトや電車での長距離移動でも活躍してくれそうです。

防水・防塵性能はIP54規格を満たしているため、汗や雨に少し濡れる程度なら問題ありません。また、耳に装着したり外したりすることを検知して、再生を一時停止または再開する機能もあります。

また、2台までのデバイス同時に接続できるマルチポイント機能(Buds Proは対応してないのに!)や低遅延モードにも対応してます。

低音はかなり強め

Ultra Bass Technology 2.0 (なんか強そう) により、クリアな低音を体感できるとのこと。スウェーデンを拠点とする音響技術企業のDiracがチューニングしたEQのプリセットが用意されていたり、簡易的ではありますが、高音、中音、低音域を自分で調整することも可能です。

さっそく音を聴いてみると、やはり低音が強くて鼓膜が踊ります。アプリ内の簡易的なEQである程度調整は可能ですが、中音~高音域(人の声やヴァイオリンなど)はややこもった印象を受けます。

また音の解像度は、NothingのEar (stick)と比べるとやや低いと感じました。

それでも低音は良い感じで、アプリのUltra BassをONにするとさらに低音を強調してくれます。

また、マイク音質については良いとは言えませんが、言葉は聞き取れます。

ユーザーインターフェースと操作性

タッチコントロールはイヤホンの前面上部にあります。物理ボタンではないので、水やほこりによる接触不良も発生しづらいです。また、個人的には「Ear (stick)」や「Ear (2)」などの側面をつまんで操作するタイプより、誤操作が少なく使いやすい印象でした。

デフォルトの設定では、2回タップでスキップ、3回タップで戻る、タップとホールドでANCのON/OFFとなっています。カスタマイズでは、デフォルトの設定を入れ替えたり、アシスタントの起動や電話の応答なども割り当てることが可能です。

専用アプリのNothing Xの使いやすさ

アプリはiOS/Androidで利用可能な、Nothingの「Nothing X」を使用します。アプリUIはシンプルで、上からイヤホンのイメージ、バッテリー残量、EQやANC設定ボタンという構成になっています。フォントなどはNothingらしいものが使われていますが、レイアウトにはあまり癖がなく、全体的に使いやすいです。

メインブランドのEarシリーズと、サブブランドのBudsシリーズを同じアプリで管理できるのも良い点です。

価格と結論

良いところ

  • 質感が良い
  • きれいな低音
  • 操作しやすい
  • マルチポイント対応
  • お手頃な価格

悪いところ

  • 音の解像度がやや低い
  • ノイキャンが少し頼りない

素材感も良く、全体的な音質も悪くはないです。特に低音好きには良い製品だと思います。NothingのEarシリーズと比較して、6,600円で手に入るというのなら購入する価値があるのではないでしょうか。日本では、Amazon.co.jpと楽天市場で購入可能です。

近日中に、同価格帯のEarFun Air Pro 3などとの比較レビューも行いたいと思います。

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Written by
ワタソン
Published on
2024-03-30