Nothing(ナッシング)から「Nothing Phone (2)」が発売され、早くも6ヵ月が経過しました。Phone (2)の6ヵ月使用レビューをお送りします。
デザインは言わずもがな
やはりデザインはすっごく良いです。筆者はホワイトをチョイスしましたが、透明デザインが良く映えていて素敵です。(ダークグレーもカッコいいでっせ)
前世代のPhone (1)と比較すると大きな見た目の変化はありませんが、Phone (2)ではより磨きがかけられ、プレミアム感が増した印象です。
解像度2412 x 1080の6.7インチディスプレイは、均一で細いベゼルと小さなパンチホールカメラのおかげで綺麗に整って見えます。(余談ですが、均一なベゼルを持ったAndroidスマホって、Pixel 5シリーズくらいしかなかった気がします。最近はSamsungのGalaxy Sシリーズも均一になりましたが...)
そして、背面デザインでは主人公である「Glyph Interface」が、ピカピカ光ってカッコいいです。へへ。一見するとただのLEDの飾りと思われそうですが、いざ使ってみるとなかなか実用的なんです。
まずタイマー機能ですが、コントロールセンターにある「Glyph Timer」では、背面のプログレスバーと呼ばれるLEDでおおよその残り時間を確認することができます。
つまり、スマホの画面側を下に向けて置いても、タイマーの残り時間を確認することができるのです。「Glyph Timer」はホーム画面にショートカットとして置くこともできますよ。
サードパーティ製アプリ「Uber」では、ドライバーからピックアップまでの距離も、プログレスバーで確認できるようです。
最近のアップデートでは「Zomato」にも対応しました。いずれも日本ではあまり馴染みのないアプリなので、日本において実用的とは言えませんが、対応アプリが増えることに期待ですね。
もちろん、これらの機能にとどまらず、背面下部にもLEDが搭載されているのですが、通知が届いたときに発光するほか、充電時にはインジケーターの役割も成してくれます。
スマホをひっくり返さずとも、本体に少し触れるだけで充電量が確認できます。(音量のインジケーターに変更することも可能です。)
また、通知としての役割もあるGlyph Interfaceですが、いや、というかこれが本命か。アプリや電話の発信元に合わせて光らせ方や通知音をカスタマイズすることも出来ます。
例えば、見逃したくない通知は派手に光らせたり、優先度の低いアプリの通知や電話はパターンを変えるとか、なんなら光らせない設定にもできます。
「Composer」という機能では、気に入った音色で着信音 (着信光) を作曲できます。Nothingのオリジナルの音源から、スウェーデンを拠点に活動する音楽アーティスト、「Swedish Mafia」とのコラボ音源もリリースされており、Phone (2)の楽しい要素のひとつとなっています。
一連の機能からわかる通り、Phone (2)は無駄なスクリーンタイム減らしを助けてくれるスマホであり、「ちょっと通知を確認したくてスマホを開いたのに、気づいたらペンギンの島を3時間もプレイしていた」、なんて大事を未然に防いでくれるのです。
ビルドクオリティは申し分ない
ビルドクオリティは、大手メーカーのハイエンドスマートフォンとも負けず劣らずといったところです。フレームには100%の再生アルミニウムが使用されているのですが、質感もよく触り心地も滑らかで良い印象です。
また、本体内部のプラスチック部品なども80%以上のリサイクルプラスチック、バイオプラスチックで構成されているとの事ですが、こちらも良品質です。
ちなみに、Phone (2)のサステナビリティについて詳しく知りたい方は、こちらの公式ページをご覧ください。
ディスプレイはVisionox製のOLEDを採用しており、発色は良好です。明るさに関していうと、屋内使用ではもちろん快適で、屋外でも日差しの強い日はやや見づらいものの、問題なく使用できるはずです。(メーカー公称値は屋外1,000nitsです。)
以上の点を踏まえ、Phone (2) はプレミアムを謳えるレベルの十分なビルドクオリティであると言えます。
Nothing OSはかなり良い!
Android 14ベースのNothing OSは、Phone (1)の質素でピュアなAndroidから、かなりブラッシュアップされた印象です。Nothing独自のウィジェットやUIがより強調されていて、筐体との一体感が向上しました。最近、Phone (1)にも新しいウィジェットが追加されましたね。
アプリの起動や動作に関しては、120Hzディスプレイを搭載しているのもあって、体感では高速です。Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 1 +」というハイエンドSoCや12GBメモリの恩恵もありますが、ソフトウェアの最適化も一役買っていることでしょう。全体的にシンプルなビジュアルであるものの、UI全体にNothingのデザイン言語が適用されていて...えーっと、とにかく綺麗です!
プリインストールアプリについてはピュアなAndroidと同等くらいでかなり少なめです。天気アプリやレコーダーなどNothing独自のアプリが数個と、Android標準のアプリがインストールされていました。
お天気アプリは視認性も良く、Nothing OSと共通のデザイン言語を持っています。ちなみにウェザーソースはAccuWeather。ここを好きなソースに変更できればなお良いと思いますね。(筆者はサルサソースが好みです)
天気ウィジェットはこんな感じ。
天気のマークのみ表示されるウィジェットと、日付、マーク、温度がまとめて表示されるウィジェットもあります。
その他にも独自のウィジェットは、Nothing製のオーディオデバイスを制御できるものや時計のウィジェット、ショートカットなどがありますが、今後さらに多くのウィジェットが追加されていくはずです。(個人的に万歩計ウィジェットの早い実装を願っています)
また、発売当初はカメラアプリで写真を削除した際にアプリが固まったり、「Glyph Interface」が勝手に光ったりするバグはあったものの、Nothing OS 2.0.2のアップデートで改善されました。
よって、今のところNothing OSに大きな不満はありません。
Phone (2) での原神は快適
SoCは昨年発表されたSnapdragon 8 Gen 1 +ではありますが、ハイエンドチップではあるため、やはりゲームは快適にプレイできました。原神を最高設定でプレイしてみたところ、たまにカクつくことはあるものの戦闘シーンでも滑らかにプレイすることができました。これにはガイアもにっこり。
しかし、本体ホカホカにはなりますね。
あ、ちなみにスピーカーはイマイチでした。なんというか、スカスカです。ディスプレイのタッチサンプリングレートは240Hzなので感度は良好でした。
及第点には達しているカメラ
カメラに関しては実際にサンプルを見ていただいた方が分かりやすいと思うので、いくつか貼っておきます。
全体的にビビッドに調整されている印象です。50MPのメインカメラを搭載しているおかげか、ディテールもいい感じに表現できているように見えます。「これとっても良い!」って訳でもないのですが、価格や搭載しているSoCを考えると十分なクオリティであると思います。と言っても同製品はまだ発売されたばかりなので、今後のアップデートで少しずつ、もっと良くなっていくはずです。
バッテリー持ちはそこそこ
筆者はスマホにおいてはハードユーザーではないのですが、マップを見たり、YouTubeを小一時間観たり、Spotifyで音楽を聴いたりなど、Phone (2)をポータルゲーム機として使わない分には十分に持ちます。
バッテリーに関しては、より詳細な情報をお届けできるようにテストを行う予定です。
スマホとして優秀だが...ややデカい
Phone (2)は、デザイン、ソフトウェア、性能、価格を考慮してもスマホとして優秀です。ソフトウェアに関しては、主要な中国メーカーのAndroidスマホと比較してクセがなく、とても扱いやすいと感じました。
性能についても、2022年に発表されたハイエンドSoCの「Snapdragon + Gen 1」を搭載、メモリは12GB (8GB版もあり) でヘビーユーザーのニーズにも応えられる程の性能を持っています。
しかし、本体の重さと大きさ。重量は約201gで、大きさはiPhoneのPro Maxシリーズ級であります。分かってはいましたが、デカ重いです。筆者はあまり手が大きい方ではないので、Phone (2)を片手で操作するのは難しかった...。(Miniシリーズを切望...!!)
ただ、ビッグサイズのスマホの大きな利点は、まさしくダイナミックなディスプレイでしょう。原神を遊んだり、YouTubeを視聴する上ではとても快適でした。
最後に、Glyph Interfaceに関しては間違いなく革新的かつ実用的で、昨今のスマホ市場に大きな衝撃を与えたはずです。今後のソフトウェアアップデートによって、より使いやすくなっていくのが楽しみです。
今後もNothing製品を含む多くのガジェットレビューをお届けいたします。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
Source: Nothing