Image: Lofree
今回は、中国のブランドLofreeのロープロファイルメカニカルキーボード「Lofree Flow」をレビューしていきます。
ずっと使っていたARCHISSのキーボードのSキーが故障してしまったため、乗り換え先としてLofree Flowを選びました。通常のメカニカルキーボードからロープロファイルキーボードへ乗り換えて感じたこと、打鍵感や使用感を中心にお伝えします。
ちなみに、Lofreeは2017年に設立された中国深圳のブランドで、極上の打鍵感、洗練されたデザイン、薄型軽量でコンパクトといった特長から、多くのユーザーから支持を得ている注目のメカニカルキーボードブランドです。
デザインと特徴
Lofree Flowには84キーのコンパクトモデル(Flow84)と、100キーのテンキー付きモデル(Flow100)の2種類があります。本体色はシルバーホワイトとスペースグレイの2色展開で、色によってキースイッチの種類が異なります。
シルバーホワイトのスイッチがリニアで、スペースグレイのスイッチがタクタイルとなっています。
リニアは引っ掛かりがなく滑らか、タクタイルは若干カチカチと音が鳴るスイッチです。筆者は黒より白、滑らかな打鍵感が好みなので、シルバーホワイトを購入しました。
Lofree Flowの外観は薄型ながら、筐体のほとんどにアルミニウムが使用されているため、品と重厚感があります。PBTキーキャップの手触りも良く、アルミケースと合わせて長時間触っていられる質感です。特徴としては以下の点が挙げられます。
- POM素材のキースイッチによる滑らかな打鍵感(リニア軸)
- ガスケットマウント構造による打鍵音の反響の少なさ
- 薄型で持ち運びに適したサイズ感(重量は568g)
- バックライトあり(5段階の明るさ調整可能)
- 有線接続とBluetooth接続に対応 (無線時の最大動作時間: 40時間)
- 英語配列のみ
LEDライトはキーボード背面の両サイドにも搭載されていて、カラーは8色あります。明るさは夜間でも薄ら光る程度で控えめな印象です。
使用感
Lofree Flowの最大の魅力は、なんといっても打鍵感の良さです。キーキャップのさらさらとした触り心地と、しっとりとした打鍵感が非常に気持ち良いです。ガスケットマウント構造とアルミニウムケースの恩恵を受けた打鍵音は、コトコトと優しい音が鳴ります。また、ケース内にたくさんの衝撃吸収材が入っているため、タイプ時の机の響きなども少なく、静音性は抜群です。
ちなみに、ソフトウェアでキーをマッピングできる機能などは一切ありません。カスタマイズ性に乏しいのは残念なポイントです。
通常のメカニカルキーボードとの比較
筆者がLofree Flowに乗り換える前に使用していたのは、ARCHISSのメカニカルキーボードです。価格帯もスイッチも異なりますが、通常のメカニカルキーボード VS ロープロファイルメカニカルキーボードという点で比較してみます。
Lofree Flowに乗り換えた最大のメリットは、手首の疲労感が減ったという点です。ロープロファイルはキースイッチが薄く設計されているため、通常のキーボードよりも高さが低くなります。よって、必然的に手首を上に曲げる必要がなくなり、長時間の使用でも手首の疲労が軽減されます。
打鍵感もChery MXの赤軸を搭載したARCHISSと比べても、Kailhのリニアスイッチを搭載したFlowは圧倒的に滑らかです。
しかし、赤軸に比べてキーが若干重いです。
数値上ではCherry MX 赤軸の押下圧が45±15gFで、Lofreeに搭載されているGhostは2.8±0.25mm. 50±15gFと、
Ghostの方が5gF重いです。
よって、ゲーマーには向かないキーボードかなと思います。
総評
Lofree Flowは、極上の打鍵感とコンパクトなサイズ感が魅力のロープロファイルメカニカルキーボードです。
手首の疲労が軽減される点は大きなメリットで、ゲーマー以外のほとんどのユーザーにおすすめできる製品だと感じました。
一方で、カスタマイズ性の低さや、角度調整ができない、2.4GHz非対応など、定価3万円であることを踏まえると物足りなさを感じます。買うならセール時を狙うのが無難かなと思います。
とはいえ、タイピング体験は本当に最高なので、コトコトな打鍵感を備えたロープロファイルキーボードをお探しの方は、ぜひLofree Flowを検討してみてください。