最大出力67W、4ポート搭載にもかかわず、世界最小級。日本の充電器メーカーCIOから最近発売された超コンパクトな充電器、「NovaPort QUAD Ⅱ 67W」をレビューします。
外観・サイズ感
外装は基本的にシンプルで、側面右上のCIOロゴが良いアクセントになっています。
カラーはホワイト、ブラックの2色展開で、表面はシボ加工によって傷が目立ちにくくなっています。なお、質感のチープさはあまり感じられません。
本製品最大の魅力はこのコンパクトさ。Appleの35W(USB-C 2ポート)充電器と比較しても同じくらいの大きさで、ワイヤレスイヤホン(CMF Buds Pro 2)と比べてもこのサイズ感。
約 54 × 43 × 30 mmで、67W出力かつ4ポートを搭載した充電器の中では、世界最小級だそうです。(重さは約120g)
充電性能
ポート構成はUSB-C×3(単独使用時のみ最大67W)、USB-A×1(最大18W)となっています。
ちなみに、同時に2ポート以上使用すると、NovaIntelligence機能が作動し、接続機器に合わせて電力を振り分けてくれるそうです。
まずは1つのポートでどれくらい出力されるか、Anker Prime Power Bank (20000mAh, 200W)でチェックしてみたところ、66W程度出力されていました。
続いて、4ポート同時に使用してみると、Ankerには22W程度振り分けされていました。
他の接続機器は、iPhone 13 mini (最大12W)、Nothing Phone (2)(最大45W)、CMF Watch Pro 2(おそらく5W程度)で、結構いい感じに振り分けられているかと思います。
使用感
これは他メーカーの充電器でもよくみられますが、充電ポートに新たな機器を接続すると、それまで充電していた機器への出力が瞬断されます。
これがスマホやイヤホンなどの充電時ならあまり問題ではありませんが、常時USB給電で動作するデバイスを使用する場合は注意が必要です。
また筆者は、自宅の据え置き用に購入しましたが、プラグ部分も折り畳めるので携帯性は抜群。出張や旅行が多いユーザーには特におすすめできそうです。
使用時の本体はあまり熱くならず、コンパクトなサイズなので、電源タップでも使いやすいです。
注意したいところ
コンパクトな筐体に4ポートを収めているため、ポート間の余裕が比較的ありません。したがってケーブル製品によっては、ケーブル同士が干渉する可能性があります。
なお、筆者が使用したAnker PowerLine III Flow、Anker 765、UGREENのUSB-Cケーブルは問題ありませんでした。
また、出力についての注意点ですが、4ポート同時使用時は、C3とA1ポートが合計15Wに制限されます。その他のC1とC2は最大50Wで振り分けされ、合計65Wになる仕様です。
ポート数が多いのはメリットですが、C3とA1がちょっと使いづらい仕様かなと思いました。
まとめ
NovaPort QUADⅡ 67Wは、コンパクトさと高出力を両立した優れた充電器です。主な特徴は以下の通りです。
- 67W出力かつ4ポート搭載ながら、世界最小級のサイズを実現
- シンプルなデザインで、質感も悪くない
- USB-C×3(最大67W)、USB-A×1(最大18W)のポート構成
- NovaIntelligence機能により、接続機器に合わせて電力を適切に振り分け
- 単ポートでは66W程度、4ポート同時使用時でも適切に出力を分配
- 携帯性に優れ、出張や旅行が多いユーザーに特におすすめ
一方で、以下のような注意点もあります。
- 充電ポートに新たな機器を接続すると、それまで充電していた機器への出力が瞬断される
- ポート間の余裕が少なく、ケーブル製品によってはケーブル同士が干渉する可能性がある
- 4ポート同時使用時は、C3とA1ポートが合計15Wに制限される
総じて、NovaPort QUADⅡ 67Wはコンパクトで優れた充電器ですが、ポートの制限に注意が必要です。携帯性を重視するユーザーにはおすすめな充電器です。
価格は定価6,900円(執筆時点)とGaNチップ搭載の67W充電器としては安価です。さらには、4ポートを搭載していながらコンパクトなモデルは少ないので、現状は結構レアな製品だと思います。
セール時はさらにお手頃になっていたりするので、ぜひチェックしてみてください。