今回はSP(シリコンパワー)製のQuick Charge 3.0・PD20W対応、容量20,000mAhのモバイルバッテリー「C20QC」をレビューしていきます。筆者が持つSPのイメージは、SSDとかメモリなどのPC周辺機器が大きかったんですが、モバイルバッテリーのラインアップ以外に豊富でびっくり。
早わかりレビュー
良いところ
- 大容量
- Quick Charge 3.0・PD20W対応
- 低価格
- そこそこ軽量
微妙なところ
- Micro USBポートが充電専用
- 全ポート同時使用時の出力は最大15Wに制限
- 保証が13カ月で短め
詳細なレビューが続きます!
(めっちゃ)無難なデザイン
カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色で、今回レビューするのはホワイトです。PD対応のケーブルが付属していました。ありがたいけど短くない!?
上部にはバッテリーの状態を示す4つのLEDと、下部にはお馴染みのSPロゴがあります。
良くも悪くも無難なデザイン。面白味は感じませんが、良く言えば飽きない見た目といえるかもしれません。
左上側面にバッテリー残量の確認と電源を兼ねたボタンがあります。給電を停止したい場合は、ケーブルを抜くか、このボタンを押すと止まります。
背面には色々書かれていますが、「シリコンパワージャパン株式会社」の印字がちょいダサ。
ポートは上側面にあって、USB-Aが2口、Micro USBとType-Cがそれぞれ1口の計4口です。Micro USBはバッテリー本体への入力専用のポートなので、出力に使えるポートは3口。
本体への充電は高速なType-Cポートでも行えますが、満充電までに一晩くらいかかる印象です。
実際はどれくらい給電できるのか
ご存じの方も多いと思いますが、モバイルバッテリー(リチウムイオンバッテリー)は、出力時に損失が発生します。製品によってばらつきはあるものの、損失を考慮した際の実質的な容量(定格容量)は、表記容量の6~7割程度であると考えてください。
これは本製品に限らず、ほぼ全てのモバイルバッテリーに共通している特性です。
また、通常は定格容量の記載をする必要はないのですが、SPが本社を置く台湾の法令では、バッテリー容量に加え定格容量の記載が義務付けられているため、本製品の定格容量は12,600mAhとの記載がありました。(これはありがたい!)
これだけ給電できるなら、最新のiPhone 15も約3.8回は充電できますね。(Galaxy S24なら約3.2回)
Anker PowerCore Essential 20000と比較
筆者は所有していないのですが、容量がSPのC20QCと同等であるAnkerの「PowerCore Essential 20000」と比較してみます。
AnkerはPD非対応で、各ポートの出力は12W、重量は343g。対してSPは、PD20WとQuick Charge 3.0の急速充電に対応しており、重量も324gとAnkerより19g程度軽量です。
価格はAnkerのPowerCore Essential 20000が4,990円、SPのC20QCは3,280円。安さと性能のバランスだけを見ればSPをおすすめできますが、保証は13カ月とやや短めなので注意。(Ankerは最大24カ月)
なお、どちらの製品も全ポートを同時に使用する場合は最大15Wに制限されます。
携帯性もよし
サイズは縦135.5、横63.0、厚さ23.5 mmで、縦の長さは(今は亡き)iPhone 13 miniとほぼ同じ。厚みはケース無しのスマホを2台重ねたくらいで、車のボトルホルダーにも入りそうです。
Nordace Sienaのボトルホルダーにすっぽり収まりました。重さは324gなのでそこそこずっしりとしていますが、細く丸みを帯びた筐体なので、ポケットや手に気持ちよく収まりますね。
スマホやSwitchの充電をしたい人に
本体のポート付近が多少熱くなるものの、充電も安定していてスマホやSwitchへの給電なら十分快適でした。Ankerと比較して、保証期間の短さは気になるものの、20,000mAhでPD20W対応、価格は3,280円と考えるとかなりバランスが良いです。
一方でラップトップなどを充電する場合には速度が遅いので、Ankerの537 Power Bank、CIOのSMARTCOBY TRIO 65Wなど、より高出力のものを検討してみてください。
本製品はAmazonやビックカメラ、ヨドバシカメラ等で購入可能です。